【経営コラム】創業時にしっかり考えていただきたいこと…(その3)


…強烈な当事者意識は社長に必要な資質の一つ目です!

■社長に必要な資質をひとつだけあげるなら、 私は当事者意識を選びます。
 社長には強烈な当事者意識、例え何が起きても、それが不条理や不運であっても、その運命も含めて100%自分の責任と瞬時に思える
 それが必要です。

◆うまく行かない時、それはすべて社長ひとりの責任です。100%です。
・例え約束していた取引を急に断られても…
・例え約束していた融資を突然反故にされても…
・例えたくさん売れると謳った広告の商品が全く売れなくても…
・例え信頼していた部下が勝手な都合で突然辞めると言ってきても…
・例え頭上から隕石が降ってきて当たっても…
・例えよくできた詐欺に引っかかっても…
 (※詐欺の場合、法的な対応を別次元で検討ください。)
これが社長の立場です。

◆理由は簡単です。
・約束していた取引を急に断られた時は、恨むより先にやるべきことを考えねばなりません。
・融資を突然反故にされた時は、恨むより先に資金の目途を付けねばなりません。
・全く売れなければ、恨むより先に次の売上を作らねばなりません。
犯人探しに浪費する時間は無駄です。次の手を考えることが先です。この時必要なのは、誰が悪いかではなく、何をすべきか…です。
次に再発防止を考えますが、相手が悪い、自分は悪くない、この前提条件から自分自身の反省、総括はできません。他人に責任を転嫁する人は、総じて間違えを繰り返します。

◆別の理由もあります。
上手く行かなかった責任を、他人や他社に転嫁しようとする社長を世間は嫌います。経営の結果責任を負うのが社長の立場です。原因なんて本当はどうでもいいのです。要は、上手く行かなかった、ということです。
他人や他社への責任云々の言動に賛同する人は、(少なくとも一流人の中には)一人もいません。

■以下、アメリカの著名な牧師、ロバート・シュラー氏の言葉を著書から引用します。
・もしこれが駄目なら、他にどんな方法があるかを検討しよう。すべての可能性を調査しよう。
・自分のゴールまでの道、あるいはもう一つの残された道や可能性を自分で決定しよう。
・自分の決断に責任をもとう。
・自分の運命に責任をもとう。
・自分はあやつり人形ではない。単なるスーパーコンピューターをはるかに越える魂をもった生き物が、
 己の意志で判断する、これが人間というものだ。そして、これがリーダーシップだ。自分のことは自分で
 考えよう。
・必要があれば、自分の精神構造や情緒パターンも積極的に変えていこう。
・リーダーシップを、他人やほかの権力に売り渡すのはやめよう。
・消極的な思考に負けて、自己決断の責任を放棄するのはやめよう。
・いちばん先頭に立とう。自分の人生のリーダーは自分なのだ。
・権力におびえて、逃げ出すのはやめよう。
・いつまでも自分の魂の航海のキャプテンでいよう。席を離れたすきに、誰かが舵を奪い取って、あなたの
 肉体や心や永遠の魂まであやつってしまうことのないように注意しよう。
(引用終わり。)

■決断したのは社長自身です。
・急に断られるような取引をあてにしたのは自分です。
・突然反故にされるような融資に期待したのは自分です。
・たくさん売れるという広告を信じ契約したのは自分です。
・突然辞めると言い出す部下を(辞めないと)信頼したのは自分です。
・落ちてくる隕石の下を歩いていたのは自分です。
・詐欺に引っかかったのは自分です。

■強烈な当事者意識は社長に必要な資質の一つ目です。
景気のせいで…不況業種だから…△△に騙されて…上手く行かない、このような言葉を発する社長も残念ながら少なくありません。
すべて自分の力不足です。その運命まで含めて受け入れた時に、幸運が待ち構えている、と偉人たちはおっしゃっています。

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