【お役立ち情報】介護離職防止支援助成金について


…介護離職ゼロの実現に向けて準備を始められてはいかがでしょう

介護離職ゼロを実現するために平成28年10月に創設された「介護離職防止支援助成金」についてのお問い合わせが増えています。
平成29年1月1日に育児・介護休業法が改正されたことで関心が高まっているのかもしれません。

この助成金は、厚生労働省が策定した「介護離職を予防するための両立支援対応モデル」に基づいて、職場と介護の両立に資する職場環境を整備し、「介護支援プラン」の策定・導入により、従業員が円滑に介護休業を取得し、職場復帰した場合等に支給される助成金です。
従業員がいつ介護に直面するかは予測がつきません。急な対応に備えて、先ず職場環境の整備を始められてはいかがでしょう。

概要をみておきましょう。

■支給額
次の(1)、(2)について、それぞれ1事業主あたり2回まで(無期雇用者1回、期間雇用者1回)利用できます。

(1)介護休業を取得するプラン
1か月以上の介護休業取得後に原職に復帰して継続雇用する場合に60万円(大企業は40万円)が支給されます。

(2)介護休業以外の両立制度を利用するプラン
時差出勤制度や所定外労働の免除制度を3か月以上利用する場合に30万円(大企業は20万円)が支給されます。

■支給要件
次の(1)から(4)をすべて行うことが要件となります。

(1)職場環境整備
「介護離職を予防するための両立支援対応モデル」に基づいて次の4つの取組を実施します。
◇アンケート調査の実施
 仕事と介護の両立に関する実態を把握するための取組です。
◇介護休業等の社内制度の設計・見直し
◇研修の実施、制度の周知
 介護に直面する前の従業員を支援するための取組です。
◇相談窓口の設置、周知
 介護に直面した従業員を支援するための取組です。

(2)介護支援プランの策定・導入
従業員が円滑に介護休業等の制度を利用し、職場復帰できるように支援するためのプランを策定します。

(3)介護休業等の制度の利用
1か月以上の介護休業取得、あるいは3か月以上の時差出勤制度等の利用が対象です。

(4)制度利用後1か月の継続雇用
介護休業等の制度利用後、原職に復帰して1か月間継続雇用した後に支給申請が可能となります。

家族の介護に直面する従業員はこれから増えてきます。
また、従業員がいつ介護に直面する状況になるかは予測がつきません。今から職場環境の整備に取組んでおかれることをお勧めします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。