【経営コラム】ビジネスモデル俯瞰図の検証!(その9)


…飲食業・料理人の新たな生き方!(その3)

前回号の続きです。

〔※ビジネスモデル俯瞰図とは、ビジネス全体の構造や流れを把握し、事業の構造や事業の特徴、損益構造などをわかりやすく整理した図表のことを指します。〕

事業全体の活性化や事業立地の付加・転換など、事業自体をその本質から見直そうとするときは、ビジネスの全体像を現したビジネスモデル俯瞰図を作ってみるとわかりやすいです。
ビジネスモデル俯瞰図を使って、事業の活性化を図りたいときの着眼点を整理いたします。

■着眼点14:シェア型キッチンを活用して、自店舗を持たずにデリバリーサービスを展開するゴーストレストラン!

〔※食の世界をつなぐWebマガジンFoodist(飲食店.com提供)の記事から一部を引用させていただきながらご紹介します。〕

●「Uber Eats」や「出前館」(その根底はITですが)は、飲食業の姿も大きく変えました。デリバリー機能が飛躍的に発展することで、デリバリー業態に無限の可能性を与えました。
自前で配達要員を持たなくても、紙のチラシを広く配布しなくても、デリバリービジネスを始めることができます。
一方、シェア型キッチンの誕生は、デリバリー専門飲食店の開業を後押ししてくれます。

「…『キッチンベース』では約20坪の広さのスタイリッシュな空間に、独立した4つの厨房設備や調理機材がある。日中は複数のデリバリープラットフォームを活用したデリバリー専門店、そして夜中から早朝にかけては宅配・仕出し弁当の仕込み場所として活用していく。また、場所の提供のみならず、開業や運営に必要となるデリバリープラットフォームの登録手続きをはじめ、配達要員の確保や開業後のマーケティングサポートなどもすべて運営側が行う。さらに、売上や客単価、リピート率など、販売促進に必要となるデータを独自のシステムで算出し、分析結果をシェフに提供するなど、「シェフがトライしやすい環境」を目指した。今年2月、募集をかけたところ、実に100人以上のシェフから応募があったという。…」引用終わり。

WebマガジンFoodist(飲食店.com提供)の記事から

◎複数のシェフ(ゴーストレストラン)が同じ場所に集まって、切磋琢磨しながら料理を開発してデリバリーで販売できます。
実店舗を開業するのと比べると、その開業に関するコスト・手間暇は圧倒的に軽減されます。接客サービスを必要としないので、料理の味の磨き込みに集中できます。デリバリーなので品ぞろえを絞り込むことも、また、お隣さんとの組み合わせでメニューの幅を広げることもできます。
開業や運営に必要となるデリバリープラットフォームの登録手続きをはじめ、配達要員の確保や開業後のマーケティングサポートなどはすべて運営側が行ってくれます。さらに、売上や客単価、リピート率など、販売促進に必要となるデータを独自のシステムで算出し、分析結果を提供してくれます。

IT革命は世の中を大きく変えると言われだしてから20年が経過しました。ITをベースに様々なソリューションが開発され、そのソリューションを使ったさらなるソリューションが創造され続けています。
「Uber Eats」や「出前館」、シェアリングエコノミー、WEBマーケティング…シェア型キッチンを活用して、自店舗を持たずにデリバリーサービスを展開するゴーストレストラン!とは、これらの技術の融合の結果創造された、新しい飲食業の姿でしょうか。

◎おいしい料理を提供したいからお店を出店する…そのためには物件を確保して、品ぞろえを広げ、スタッフを雇用して、できるだけ長時間営業して…
別の選択肢が提供されています。